梅雨時期から夏場にかけて、夜中に『ジー・ジー』という単調な鳴き声を聞いたことはありませんか?
これはコンクリートジャングルな都会ではあまり聞かないかも知れませんが、山や畑、田んぼがあるような地域ならよく聞く音だと思います。

この鳴き声は夕方くらいの陽が落ちてきたあたりから鳴きだし、夜の間はカエルの鳴き声に混じってよく鳴いているのを聞くんですがいったい何が鳴いているんでしょうか(´ε`;)ウーン…
秋の夜中を鳴き通すキリギリスやコオロギのような虫とは音が違いますし、何より梅雨時期から夏場なので、時期が違ってきます。

さぁ、この鳴き声の主はなんなんでしょう?




■声の主ははこいつ!

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土のリサイクル業者『ミミズ』くんです。



というのは間違った情報で、本当はこちらの虫。

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By Didier Descouens - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link

この虫の名は『オケラ』くんです。

オケラだ〜って、ミミズだ〜って、アメンボだ〜って♪のフレーズでお馴染みのオケラの鳴き声なんです。

実はいうと私、ずっとミミズの鳴き声だと思っていたので、オケラの鳴き声だという事実を知ったのはこの記事を書いている途中でした(;´Д`)

ずっと嫁さんには「この鳴き声はミミズなんだぞo(`・ω´・+o) ドヤァ…!」とドヤ顔で私教えてたんですが、この真実を知って赤面中です。

しかも今回の記事もミミズが鳴くというのをコンセプトにミミズ記事に仕上げる予定が、全く関係性がないという事に焦っております。

と…とりあえず今回はこの鳴き声とミミズとオケラについて書いときます。



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■ミミズ

ミミズ(蚯蚓)は、虫ではなく動物の仲間です。
目がなく、手足もない紐状の動物で、ミミズという名前は「目見えず」からメメズになり、転じてミミズになったと言われています。

住処は種類にもよりますが、ほとんどが地中の土の中に住んでいます。
庭いじりや畑作業で、土を掘り返していたら遭遇したことがある人は多いはずです。

ミミズの体
ミミズの体は触るとちょっとぬめっていてぷにぷにしています。
このぬめりは皮膚に開いた管から体を乾燥させないために分泌されています。

そして無脊椎動物と言って全く骨がないのでぷにぷになのです。
ミミズは先ほど書いた通り目も手足もない生き物ですが、体の表面には光を感じる視細胞が散在しているので、これによって光を感じることができます。

体の中は脳が一番前にあり、というかどっちが頭のかわかりずらいんですが、リストバンドみたいに白い節目がある方が頭になります。
赤矢印のところですね。
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ここに脳があり、消化器系は口・咽頭・砂嚢(人間の胃にあたる)・腸・腸盲嚢を経て肛門に終わります。
ミミズは陸上に居るタイプでも種類が多いので、どのミミズなのか区別するときは体の中の構造を調べないといけないそうです。

パッと見た感じはどのミミズも素人には同じに見えますもんね。


ミミズの食べ物
ミミズの食べ物はです。
一日に食べる土の量は自身の体と同じくらい食べると言われているので、なかなかの大食漢という訳です。

最初にミミズの紹介をしたときに、土のリサイクル業者と書いたのはミミズは土を食べて糞をすることで、土壌改良という働きをしてくれるからです。
ミミズは土の中を食べながら穴を掘って進むので、土の中は空気や水分が通りやすくなっていきます。

そのおかげで土の中の微生物が活発になって有機物の分解が早くなり、栄養が豊富な良い土を作り出してくれるようになります。
しかもミミズが土を食べて糞にすることで、植物にとっても良い肥料になってくれるのです。

なので、ミミズは農家さんや家庭菜園、花壇作りをしている人にとっては益獣なんですよ。
苦手な人は、土いじりをしていてひょっこっとミミズが出てくると絶叫モノですが、土の中にミミズがいる=良い土という風に考えれるので、一概に嫌わないであげてほしいものです(´Д⊂ヽ


ミミズの増え方
ミミズは雌雄同体であるためオスとメスの部位が一つの体の中にあるというおもしろい体をしています
オスの部位としては精巣や摂護腺(人間の前立腺にあたる)があり、メスの部位としては受精嚢や卵巣があります。

ナメクジは単位繁殖と言って自分一人で繁殖できる雌雄同体なんですが、ミミズは相手がいないと繁殖することができないみたいです。


ミミズの謎
普段土の中で生活し、食べ物も土なので、土の中に居さえすればすべての生活ができるミミズなんですが、何故か土から出てノソノソと地上を動いている姿を見たことがある人は多いんじゃないでしょうか。
しかも、暑い日なんかでは、道路上で干からびて息絶えている可哀想な姿を見たりするものです。

いっそ土の中から出てこなければ死なずに済むんじゃないかと疑問に思うところですが、ミミズがなぜわざわざ地上に出てくるのかという理由は、正直まだわかっていないそうです。

んで、ここからは私の勝手な推測の話ですが、ミミズは体表に光を感じる視細胞が散在しているので、土に陽があたると、その光に反応して地上に出てきてしまうんじゃないでしょうか。
まぁあくまで素人考えですが、なんかそんな気がします。


ミミズは鳴かないって・・・
そして今回のネックともなるこの情報。
昔から『ジー・ジー』と鳴く声はミミズじゃないかと言われていたんですが、どうやらミミズ自体には声や音を出す発声器官が全くないそうです。

土の中から聞こえるという事から昔の人はミミズが鳴いているんじゃないかと連想してしまったんでしょうね。

■オケラ

オケラまたはケラ(螻蛄)は、バッタ目(直翅目)・キリギリス亜目コオロギ上科ケラ科に分類される昆虫の総称です。
成虫の体長は30mmほどだが、大型種では体長50mmほどの大きさのものもいます。

あまり見たことがないんだけど…というようなシティボーイやシティガールな人が多いと思いますが、それもそのはずで、こいつは土の中で生活しています。
しかも森や畑、田んぼの土に生息しているので都会で見ることは稀かもしれませんね。


オケラの特徴
オケラはコオロギの仲間に分類されますが、コオロギのように後ろ足が発達しているわけじゃなく、土の中でも生活しやすいようにモグラのような手が発達しているのが特徴です。

Leg of Gryllotalpa.jpg
CC 表示-継承 3.0, Link

この手を使って地中を掘って生活をしています。
なので、別名『モグラコオロギ』という名前も持っていたりします。


オケラの食べ物
オケラは植物の根や茎、昆虫、小さいミミズなど様々なものを食べる雑食性です。
植えている植物の根や茎を食べることから被害はそこまで高くないにしても害虫としてみなされています。


オケラの七つ芸
オケラの面白い情報があります(๑•̀ㅁ•́ฅ✧
こいつなかなか芸達者なんですよwww

土の中にいる割にはできることが多く、疾走木登り遊泳穴掘り歌声跳躍飛翔の7つで『オケラの七つ芸』と言われています。


鳴いているのはこいつでした
先ほどの『オケラの七つ芸』にもある歌声が、まさに梅雨時期から夏場にかけて、夜に聞こえる『ジー・ジー』という鳴き声の正体です。
コオロギの仲間なので、背中にある羽をこすり合わせて地中の中からこの鳴き声を出します。


どんな鳴き声か気になる人は『オケラ 鳴き声』で検索すれば出てくるのでググってみてください。






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■まとめ

私は、今まで親からは『ジー・ジー』という鳴き声はミミズと教えられてきておりました。
そして今回ミミズを発見・激写した後、ドヤ顔でミミズ記事を作成して、ミミズって鳴くんだぜ!を意気揚揚と紹介しようと思っていたんですが、まさかのオケラという伏線。

とてもいい勉強になりました。
これで子どもたちから「おとうさん、ジー・ジーって何の鳴き声なの?」と質問された時に、「ミミズだよo(`・ω´・+o) ドヤァ…!」と間違った答えを教えずに、「昔の人はミミズと言っていたんだけど、実はオケラという虫の鳴き声なんだよo(`・ω´・+o) ドヤァ…!」と言えます。

どんな鳴き声なのか生で聞きたい場合は、梅雨時期から夏場の間に田舎に遊びに行ってみてください。
夜中になればそこらかしこからカエルの鳴き声とともにこの鳴き声を聞くことができると思います。

そしてその時は是非とも「この鳴き声はオケラだよo(`・ω´・+o) ドヤァ…!」と知識をひけらかしてみてください( ´∀`)bグッ!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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