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家庭菜園や花壇をしていると、4月から6月にかけて葉っぱや茎に、上の写真のような緑色のつぶつぶが付いているのをよく見かけるようになります。
よ〜く目を凝らして見てみると、あれ?ちょっと動いてるΣ(°д°ノ)ノ

この緑のつぶつぶの正体は『アブラムシ』です。

子ども時代に、公園や野山で遊んでいた人は、摘み取った草に、こいつがびっしり付いていてトラウマを植え付けられた人もいるんじゃないでしょうか(;´∀`)…ァハハハ…ハハ…ハ…
アブラムシといえば植物にくっ付いて栄養分を吸う害虫として有名です

けどそれだけじゃないんですよ(๑•̀ㅁ•́ฅ✧
こいつ、栄養分を吸うついでに、植物に対して疫病を運んでくる、植物を育てている人にとっては恐怖の疫病持ち害虫なんです!!

我が家では、家庭菜園で春ジャガイモを栽培しているんですが、今回こいつのせいで疫病にやられて悲惨な事になってしまいました。
そこで、今回はアブラムシについてと運んでくる疫病、見つけた時の対処方法についてまとめていこうと思います。




■アブラムシについて

アブラムシは、カメムシ目アブラムシ上科に属する昆虫の総称です。
なので、アブラムシってカメムシの仲間なんですよ。

生態
体長は1㎜~3㎜
カメムシの仲間なんですが、体はぶよぶよしていて柔らかく、口が針状になっているのが特徴です。

体色は濃緑、淡緑、赤、黒、茶、黄緑色のまでと多様にいるんですが、普通よく見るのは黄緑色の個体が多いですね。
植物の茎や葉っぱの裏に集団で寄生して、針状の口を差し込んでチューチューと栄養分を吸って生活してるので、吸汁害虫と呼ばれています。

発生しやすい時期は4月~11月で、春から秋までは雌だけで繁殖(単為生殖)していきます。
アブラムシは非常に繁殖力旺盛な虫なので、1匹でも寄生しているのを見落としていると、気づけば大量に子どもを産み、子どもも10日ほどで成虫になるので、それもまた子どもを産み続けていきます。

だから植物の茎や葉っぱの裏にはびっしりと集団でアブラムシがいるんですよ。
特にアブラムシの発生は春と秋が目立ち、夏場は暑さに弱いみたいで、減少するみたいです。

あと、アブラムシは産み続けて生息密度が過密になってくると、透明な翅(はね)を持つ有翅虫が発生し、他の植物に移動していきます。
アブラムシって植物にとりついている姿を見ると翅をもたない虫だと思いがちなんですが、実は飛ぶことのできる虫なんです。

けどそれがまた厄介なんですけどね(ヽ´ω`)ハァ…
まぁ、その話は疫病の紹介の時に話しましょう。


寄生する植物
草花、野菜、花木、庭木、果樹などほとんどの植物に寄生します。
種類によっては特定の植物にしか寄生しない種類もいます。

んで、寄生した植物ののどこに1番居るのかというと、柔らかい新芽に好んで集団で居ることが多いみたいですね。
針状の口を刺すにも固い茎部分よりは柔らかい先っぽの新芽や新葉の方がサクッと刺せて栄養分が高いからでしょうね。


天敵と傭兵
アブラムシはぷよぷよした体で集団で生活しているので、天敵が多かったりします。
代表的な天敵と言えば、ナナホシテントウムシナミテントウなどのテントウムシ類
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他にもクサバカゲロウヒエタアブの幼虫があげられます。
 
天敵が多いアブラムシなんですが自分のお尻から甘い汁(甘露)を出す特性を持っているので、それを給料にという名の傭兵を雇って共生関係を持っていたりします。
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アブラムシはお尻から甘露を渡す代わりに、捕食しにやってきたテントウムシなどの天敵から蟻が守ってくれるそうです。




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■引き起こす疫病

植えてある花や野菜に寄生して、栄養分をチューチュー吸われるのも厄介なんですが、それよりも厄介なのが、アブラムシは疫病を持っているからです。
この疫病を植物に移したり、有翅虫は飛んで離れている植物にも疫病を蔓延させてしまいます。

疫病の恐ろしいところは、発症してしまうと治療は不可能なので、発病株を抜いて処分しないといけなくなります。
では、どんな疫病を持っているのか紹介していきましょう。


モザイク病
これは我が家の春ジャガイモも罹(かか)った病気です。
ジャガイモ以外にも野菜、草花、庭木などのほとんどの植物に発生する疫病です。

これに罹ると先端の葉っぱから薄緑色の斑点が出始め、進行していくにつれて濃淡のモザイク模様になっていきます。
そして、だんだん黒色の斑点や葉っぱ自体が縮れていき、徐々に株全体の葉や茎に広がっていきます。
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(モザイク病に罹った我が家のジャガイモ)
これに感染すると葉や茎の生長が止まって枯れていってしまいます。


葉巻病
ウイルスによって引き起こるジャガイモの疫病です。
罹ると先っぽの葉っぱの色が褪せてきて淡黄色になっていき、くるっと葉巻のような形に巻いていきます。
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(抜粋元:https://www.boujo.net/handbook/newhandbook14/ジャガイモ葉巻病%EF%BC%88はまきびょう%EF%BC%89.html
感染すると生長が健康な株に比べると茎が細くなって育ちが劣ってきます。


萎縮病
ネギ、玉ねぎ、ラッキョウ、ニラに発生する疫病です。
葉の表面がデコボコになったり、モザイク模様になったりして生長が止まって葉先から枯れていってしまいます。
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(抜粋元:https://www.agries-nagano.jp/pest/280.html
よくよく考えたら、我が家にプランターで植えているネギの様子がこれと同じだったことに今気づきました(゚д゚)ハッ!!
なぜか突然全部枯れたなと思っていたんですが、まさかアブラムシのせいでなっていたとは(;・∀・)

処分して新しいのを植えないとダメですね( ´△`)アァ-


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■アブラムシの対処方法

牛乳を吹きかける
牛乳を霧吹きに入れて、直接吹きかけます。
牛乳は乾燥すると粘膜が固まる性質を持っているので、アブラムシを窒息死させることが出来ます。

ですが、牛乳が勿体ないし、臭いや吹きかけて乾燥した後、水で洗い流さないとカビが発生したりするので注意してください。
アブラムシが大量発生していて、家に牛乳しかない場合の苦肉の策として、頭の片隅に覚えておいてもらえればと思います。


歯ブラシを使う
歯ブラシを使って落としていきます。
する場合は、袋を下に置いてそこに落とすように歯ブラシを使っていきましょう。

大量に付いている鳥肌モノのアブラムシ達の姿に耐えながら、根気よく落としていかないといけないので頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧


天敵を使う
テントウムシは、1匹に対してアブラムシを10匹近く食べてくれる大食漢な天敵です。
テントウムシをたくさん集めて食べてもらうというのも悪くは無いやり方です。


黄色の粘着捕虫シートを使う
アブラムシなどの害虫は、黄色を好みます。
なので、黄色の害虫用捕虫シートがホームセンターなどでも売ってあります。
Amazonから商品リンクを持ってきたんですが、画像の捕虫シートの仕事してる感が凄いですね。


防虫ネットを使う
アブラムシが草花や野菜、庭木に付かないように防虫ネットを使うのも手です。

アブラムシは成虫の大きさが1mm以上なので、1mm以下の網目を使うのが得策です。
プランター植えならプランター用の防虫ネットを使えば簡単に設置できるので使いやすいです。