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雨戸は、雨や風が強い日や台風、竜巻などの自然災害が起きた時に閉めておく事で、家の窓や家を守る防災器具の1つです。
日本の住宅では、昔からある程度の大きさの窓には雨戸をつけることが多いので、馴染みが深いものなんじゃないかと思います。

この雨戸なんですが、「台風や風、雨が強いが強い日にしか使わない」なんて人が多かったりしますが、実はそれ以外にもいろいろと”使える”効果を持った万能機具だったりします。
そこで、今回はこの雨戸の”使える”効果についてと、最近では2階には付けない人も多いので、2階には必要か不必要なのかについて書いていきます。



■雨戸

まずは先に、雨戸について少し触れておきましょう。

雨戸とは?
雨や風から家の中を守るために設置する戸の事を指します。
雨戸が登場してきたのは室町時代

当時の武家屋敷やお寺などで使われていて、この時代にはまだガラス窓がなく、障子でできた窓やドアだったので、それが雨風によって濡れて破れ、家の中がえらいこっちゃにならないようにするために付けられていました。
その時に使われていた雨戸は、木製でできた重い引き戸だったようです。

こんなの↓

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By katorisi - 投稿者自身による作品, CC 表示 3.0, Link

窓にガラスがはめ込まれるようになってからも、窓の隙間から雨が侵入したり、強い風で飛んできたモノによってガラスが割れないようにするために、木製の雨戸は活躍していました。
私の祖母の築100年以上経った家にも上の写真のような木製の引き戸が残っていて、夜は念のために閉めるんですが、これが結構な重さと厚さ。

勢いをつけて動かさないと動かないほどのモノだったので、閉めるのに一苦労していました。
ですが、これくらいの重さと厚さがないと強い風や飛んできたモノに対して窓や家を守ることができないので、長く家を保たせるためには重くて強固な木製の雨戸は必要な物だったんじゃないでしょうか。

近年ではそんな重い木製の雨戸ではなく、軽くて強度のある金属製の雨戸へと変わってきています。


最近の雨戸の種類
最近の雨戸は主に2種類。
  • 引き戸タイプの雨戸

昔からよく使われているタイプで、戸袋と呼ばれる雨戸を収納する場所を窓近くの外壁に作り、そこから雨戸を窓のレールに引き出して使用します。
20年前の家くらいまではこのタイプが多く、築40年経つ私の実家もこの雨戸でした。

厚めでガッチリとしていて強固な作り。
ですが、戸袋が場所を取るのと、引き出して閉めていかないといけないので、手間と力が必要になる雨戸です。
  • シャッタータイプの雨戸
窓枠の上に雨戸の収納があるので、そこからガラガラーっとシャッターを下ろすように雨戸を下ろす、あまり力を入れずに雨戸を出せるタイプです。
閉めるのにもあまり力を入れずにできるので、利便性の良さと見た目もすっきりしているからと、近年では一番多く採用されている雨戸です。

手動式と電動式の2種類があります。


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■雨戸の”使える”効果

防災効果
台風や竜巻などの強烈な風の場合は、窓ガラスに風が当たって割れたり、風によって運ばれた飛来物によってガラスが割れたりすることが多くあります。
特に竜巻なんかは突然発生してやってくるので素早く暴風対策をしないといけません。

そこで、閉めるだけで対策になる雨戸は、家を守るためにもかなり役立つ存在と言えます。
暴風以外にも雨の侵入を防ぐ役割も持っているので、閉めておけば台風時や竜巻時の安心感は大きいです。

他にも雨戸の防災効果として防火効果もあります。
これは最近の金属製の雨戸だけに言える事なんですが、隣家が火事の時に雨戸を閉めておくと、火が移るのを抑えてくれます。


防音効果
雨戸を閉めておくと外から聞こえる音や家からの音を遮断する防音効果も期待できます。
特に子どもがまだ小さい家では、夜になっても騒ぎっぱなしの子もいるので、閉めておけば外に子どもの騒ぐ声や親の叱る声が聞こえるのを抑えてくれます。

また逆もしかりで、隣近所のうるさい音を遮断してくれるので、これはかなりありがたいです。
なので、我が家ではある場所の雨戸は常に下りた状態にしていたりします。
 

防犯効果
空き巣や泥棒などは窓から侵入することが多く、雨戸の有無が犯罪を未然に防ぐことに繋がってきます。
窓に鍵を閉め、雨戸にも鍵を閉めるという2重構造になるので、外から開けるのを困難にさせることが可能です。

旅行に出かけたりで、長い間家に帰ることができないときも、雨戸を閉めておけば安心して出かけることができます。


防寒効果
冬場に、窓付近にいると妙に寒く感じたことはないでしょうか?
実は窓ガラスから外の冷えた空気が家の中に入ってきているんです。

最近の新しい家では、窓ガラスがペアガラス(二重構造)になっているので、窓から冷えにくくはなっていますが、雨戸を閉める閉めないで部屋の冷える早さは段違いに変わってきます。
冬場に暖房をつけてもあまり暖かくならないなと感じたら雨戸を閉めてください。

かなり暖まり方が違うはずです。


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■2階には必要か不必要か?

これは必要と考えます。
それは、台風や竜巻などの自然災害において、1階だけでなく2階だって被害に遭う可能性は変わらないからです。

むしろ隣家の屋根瓦が吹き飛んできた場合は、2階の窓に飛んでくる恐れは大です。
しかも、2階には寝室や自室、子供部屋と、昼夜問わず人がいる可能性があるので、ガラスが割れて怪我をしたり、飛来物によって怪我をする事も有り得ます。

泥棒や空き巣の場合も、2階から侵入する事は少ないとは思いますが、絶対ないとは言いきれませんよね。
「台風や竜巻などは来たことがないから」や「治安がいいから大丈夫」なんて考えは捨ててしまったほうが良いと思います。

備えあれば憂いなしという言葉があるように、1階だけでなく2階にも雨戸を取り付けることは、家と家族の安心と安全に繋がるはずです。
ちなみに、我が家はどうなのかというと、我が家の建てたタマホームの場合は、ある程度の大きさの窓に対して雨戸は備え付け必須となっています(私が建てた時はですね)。

なので、1階はこれで
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2階にもしっかりシャッタータイプの雨戸が備え付けてあります。
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他のハウスメーカーの場合は、1階は設置されているんですが、2階に関しては加算として取り付けてもらうしかないところが多いみたいですね。
付けるとなると1箇所に約5万近くかかるのでコストは高いですが、2階の窓に雨戸を付けるべきか悩んでいるなら何か起こってからでは遅いので、付けておいて損は無いと思います。




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■まとめ

雨戸は、雨風に対してだけじゃなく他にも火災に対してや防音、防犯、防寒と、”使える”効果を多く持っています。
なので、せっかくあるなら有効利用しておきましょうΣd( ・`ω・´)

そして、最近の家では2階に雨戸を付けない家が増えてきていますが、ある程度の大きさの窓には備え付けておくべきモノだと考えます。
確かに付けるのにコストはそれなりにかかりますが、あると無いとでは安全性と安心感は全く違います。

悩んでいるなら1度見積もりをしてもらってから検討してみてはどうでしょう。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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