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最近ニュースでもよく見るようになったマダニ
マダニは私たちの身近なところに潜んでいる生き物です。


別名殺人ダニと言われ、現在もマダニに噛まれて感染症で亡くなる人が増えています。
もしこいつが家の周りにいたらと考えると怖いですよね。

そんなマダニについての生態や家の周りでの対策方法をまとめていこうと思います。





■マダニって?

マダニの生態
体長3~4㎜と小さいなりをしています。
前回紹介したコダカラダニのようなダニ類と違い、硬い外皮を持つ特徴があります


コダカラダニの記事
・赤いダニ大量発生
森の中、草むらの中、民家の裏庭や裏山、畑、あぜ道などに生息し、6月~10月くらいの夏の時期に活発に動き出します。
特に草が生い茂っている場所はマダニにとって最高の狩場です。

マダニの唯一の栄養源は生物の血液で、生物から発せられる
二酸化炭素の匂い体温、体臭、物理的振動などに反応して、伸びた草の上などから生物の上に飛び降り吸血行為を行います。

この吸血行為ですが、マダニは生涯3回ほどしか血を吸いません。
それは
幼ダニから若ダニになる時若ダニから成ダニなる時成ダニが卵を産む時に吸血をするそうです。

ですが、その血を吸う量が恐ろしい。冒頭の画像を見て下さい。あんなにパンパンになるまで吸うんですよ。
しかもマダニの血を吸う口は他の吸血生物とは違い、抜けないように返しが付いています。

一度刺さればマダニ自身が満足しない限り少々の事では抜けないようになっているんです。
マダニに噛まれて気づかず過ごしていてお風呂でシャワーを浴びていた時に『あれ、こんなとこにホクロあったっけ?』と気付いた話をテレビで観たことがあります。

よく見ると動いててマダニだと気づいたらしいんですが、噛まれていた本人にとっては恐怖の修羅場だったでしょうね。
ちなみに、シャワーの水圧でも落ちないほどガッチリ吸血しているそうなので、そう簡単には除ける事が出来ないようです。



マダニの媒介する病気
マダニが殺人ダニと言われるのは媒介する感染症があるためです。
媒介する病気としては



・日本紅班熱(リケッチアウイルス)

・Q熱(リケッチアウイルス)

・ライム病(スピロヘータウイルス)

・ボレリア症(細菌)

・野兎症(細菌)

・ダニ媒介性脳炎(フラビウイルス)

・キャサヌル森林病(フラビウイルス)



そして特に致死率の高い
重症熱性血小板減少症候群 SFTS

です。




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■重症熱性血小板減少症候群 SFTS

この感染症は2011年から日本で確認されています。SFTSウイルスを保有しているマダニに噛まれることで感染することがわかっています。

潜伏期間は6~14日と言われており、人以外にも猫や犬などの他の哺乳類にも感染が確認されています。


症状

発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主張とし、ときに、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴います

血液所見では、血小板減少(10万/㎣未満)、白血球減少(4000/㎣未満)、血清酵素(AST、ALT、LDH)の上昇が認められる。致死率は10~30%程度と言われています。

2011年から2017年6月まで266人の発症例があり、そのうち57名が亡くなっています。致死率21%と高いですが、亡くなった人はすべてが50代以上のようです。



確認されている地域
2016年までは九州から中国地方全域と少し関西地方が確認されています。
初めての発症例が山口というのが地元としてはちょっとショックです。・゚・(ノД`)・゚・。



最近分かった感染経路
前回の『庭に糞尿をされない為の野良猫対策』で少し触れましたが、2017年7月のニュースで50代の女性が弱った野良猫を助けようと抱きかかえた時に噛まれ感染して10日後に死亡しました。

これはマダニからの感染ではなくSFTSに感染した動物から人への感染という初めての症例です。
可愛いから可哀そうだからと野良猫に餌や触ろうとする場合にも噛まれて感染する恐れがあります。

弱った野良猫にはお気を付け下さい。


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■家の周りの対策方法

家の周りでいるところ
マダニの多くは野山に生息しています。

ですが家の周りにだっている確率はあります。
特に気を付けるべきはです。

マダニが活動する6月~10月までは特に草が伸びやすい時期です。
草を伸ばしっぱなしにしているとそこに目を付けてマダニが生息しやすくなってしまいます。

また、ペットの犬や猫を飼っていると外で散歩させたりする場合にマダニを家にキャッチアンドリリースしてしまう恐れがあります。


対策方法
①草取り
マダニが獲物に飛びつくためには膝の高さぐらいの草が必要です。
出来る限り草を生やさないようにすることでマダニの住める環境にしないようにしましょう。



②ペットの散歩は草むらを通らない
家以外でマダニに寄生されるリスクを減らします。ペットの犬や猫も散歩の後にマダニがついてないか確認してあげてください。
人も夏場なら薄着で散歩に行く事が増えるはずなので気をつけましょう。



③忌避剤を使う

庭の草が伸びてしまっている場合は忌避剤を散布して草抜きをすると飛びつかれずに済むと思います。
しかし伸びきってしまってる場合は長袖長ズボンでタオルで顔を巻いて完全武装でするのがいいかもしれません。



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■刺されていた時の対処法

マダニに刺されてた時は自分で抜こうとせず病院へそのまま行くことをおススメします。
マダニの口は返しが付いていますが、これって本当に抜けないんですよ。

無理矢理抜こうとすると刺さった口だけ体内に残ってしまい
化膿する恐れがあります。

見つけたら皮膚科の病院に行き取ってもらいましょう。
そしてついでに感染症の有無も見てもらうのがいいと思います。

もう一度言いますが
絶対に自力で抜こうなんて思わないでください。

ペットの場合は獣医師に行った方がいいんかな?タブン。





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■まとめ

マダニは恐ろしい生き物です。人だけではなく身近なペットの犬や猫、ウサギなどにも付きます。
しかも取れずらく、見た目もグロテスクにパンパンになり病気も移すと最悪です。

想像してみてください。血を吸ってパンパンになったあの姿から、これまた気持ち悪いくらいの量のツブツブの卵を産みます。見たら鳥肌ものです。
暑い時期ならちょっと涼しくなるかもしれませんけど(・∀・)ニヤニヤ

そんな姿を見ないために、そして愛すべき家族とペットを守るために家の周りのマダニ対策をしてみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。


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