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庭にあるブロックや大きな石を動かしたときに上の写真のようなお尻にハサミを持った虫を見かけたことはありませんか?
独特な細長い姿。そしてお尻には挟まれたら痛そうな大きなハサミ。

こいつの名前は『ハサミムシ』と言います。

何の捻りもなく「あぁなるほど」と万人に納得してもらえる名前ですよね。
見た目がムカデみたいだから危なそうに見えるので、子どもがいる家庭だと庭で遊んでいてこいつに触って挟まれるんじゃないかと不安になるところです。

なので、ハサミムシが私たちにとって害がある虫なのかどうかや生態について紹介していこうと思います。



■ハサミムシ

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ハサミムシ(鋏虫)は、ハサミムシ目の昆虫の総称です。

英語では「 earwig 」、ドイツ語では 「 ohrwurm 」と呼ぶそうで、ともに「眠っている人間の耳に潜り込み中に食い入る虫」という伝承がありります。


そして日本ではもっと恐ろしい別名があって、古い和式便所などの近くでよく見られることから、「(男のシンボル)きり」「(男のシンボル)ばさみ」という男性にとっては聞くだけでも拷問ともいえる恐ろしい別名も持っていますヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ


あえてダイレクトに書いていないのは察してください(´▽`;) '`'`


ハサミムシの生態
ハサミムシの発生時期は4月~10月。
お尻の大きなハサミが特徴的で、餌となるダンゴ虫ガの幼虫小さな虫虫の死骸を捕獲したり、外敵に対してお尻を持ち上げてサソリのような姿で威嚇するために使われています。

夜行性で、暗くじめじめした場所を好み、ブロックや大きな石の下や散水栓、量水器の中にひっそりと暮らしていることがほとんどです。


危ない?
大きなハサミを見ると危ない昆虫じゃないかと思うかもしれませんが、住処にしているブロックや石を動かされたりすると驚いて一目散に逃げていくほどのとっても臆病な性格をしています。

ハサミに挟まれるとちょっと痛いそうなんですが、自分から人に対して攻撃してくることはないので、捕獲しようと素手で触らない限りは無害なんです。




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■害虫?益虫?

まぁさっき答え書いちゃったんですが、人が捕獲しようとして触らない限り無害です。
なので、害虫ではありません。

あまりよく知られていない昔は「眠っている人間の耳に潜り込み中に食い入る虫」「男のシンボルクラッシャー」というように異名を付けられていますが、実際は自分より大きな生き物を見つけると怖がって逃げてしまう臆病な子なんです。

そしてですね。無害じゃなく私たち人にとっては益虫なんです(๑•̀ㅁ•́ฅ✧
その理由として2つあります。

庭の虫を駆除してくれる
ハサミムシの餌はダンゴ虫やガの幼虫、小さな虫です。
その中には人に付くダニや野菜に食害を起こすガの幼虫、見た目からアウトなGの子どもなんかの害虫たちも含まれています。

ハサミムシはそんな害虫たちを食べて数が増えないようにしてくれているんです。


庭をきれいにしてくれる
こいつはアリと同じで、死んだ虫なんかも食べてくれる掃除屋の役割を持っています。
アリと違うところは滅多なことでは家の中まで侵入してこないところですね。


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■駆除する場合

出来れば駆除はしないで欲しいところなんですが、どうしてもあの姿が苦手で見たくないと言うのであれば殺虫剤を吹きかけてください。
これで駆除できます。


ハサミムシの子育て
さて、駆除の項目になぜこのような子育て情報を書くのかと疑問に思われそうですが、まぁ読んでください。

ハサミムシは他の昆虫と違って子育てをする珍しい昆虫の一匹です。
ハサミムシのメスは1度に20~30個の卵を産みますが、これが孵化するまで食事もせず健気に守ります。

卵にカビが生えないように一つ一つ丁寧に舐めてキレイにするハサミムシのお母さん。そして卵を狙ってくる他の昆虫に対しても果敢にお尻のハサミを使って卵を死守します。

そして約12日ほどで卵は孵化し、その後10日間くらいハサミムシのメスは口移しで子どもたちを育てます。
飲まず食わずで卵を守り続けるその姿は、まさに母性愛とも言えますねd(╥ω╥`)

このハサミムシの中で、コブハサミムシという種類は特殊な子育てをすることで有名です。
その子育て方法は卵から孵化した子どもたちの最初の餌として自らの体を提供するという壮絶なものなんですよ(´▽`;) '`'`

まさに身を削り子どもを育てるその姿。真似は絶対にしてはいけませんがというかできませんが、その子育てに対する姿勢は尊敬に値するものがあります。

3~5歳向けにハサミムシの子育ての本も出ていました。興味がありましたら読んでみてください。
このようにハサミムシのお母さんが懸命に、そして命を懸けて育て上げた子ハサミムシを駆除するのってちょっとかわいそうと思いませんか?
なので、お母さんハサミムシのために見逃してやってほしいなと思うのは私からの願いであります。

しかも見逃しておけば庭にとってはとってもいい方向に働いてくれるので見逃してやってください。
とりあえず私が言いたいことは以上です(๑•̀ㅁ•́ฅ✧







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■まとめ

ハサミムシはブロックや石の下、暗いところを開けるとダンゴ虫やナメクジとともによく見かける虫です。

見た目はお尻にハサミを持っているので、ちょっと強面ですが、人にとっては無害。むしろ他の害虫駆除や庭をきれいにしてくれる益虫としての顔を持っているナイスガイでもあります。

そして何よりも子育てに対するその姿勢は素晴らしいものがあります。
草取り最中や庭いじり最中にブロックや石を動かしたときにひょこって出てきてびっくりするかもしれませんが、そのまま放置していても全然おkな虫なんです。

どうしても家の敷地内で見たくないというのであれば殺虫剤を使って駆除してください。

あと、ハサミムシに興味を持ったならこちらの記事も併せて読んでみてください。

ハサミムシのありがたい仕事っぷりを知ってもらえるんじゃないかと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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